固定IPアドレスとは、一度割り振ったIPアドレスを故意に変更しない限り変わらない設定となります。
動的IPアドレスとは、自動でIPアドレスを割り振りするため、いつIPアドレスが変わるか分からない設定となります。
IPアドレスは大きく2つに分けることができます。
IPアドレスの種類により、固定IPアドレス・動的IPアドレスの管理方法が異なります。
IPアドレス (IPv4) | プライベートIPアドレス (ローカルIPアドレス) | 固定IPアドレス |
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動的IPアドレス | ||
グローバルIPアドレス | 固定IPアドレス | |
動的IPアドレス |
IPアドレスについては「IPアドレスとは?」をご確認ください
プライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)は、パソコンなどに設定されているIPアドレスです。
「IPアドレスとは?」をご確認ください
以下は代表的な違いとなります。
動的IPアドレス | 固定IPアドレス | |
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IPアドレス | DHCP機能により自動でIPアドレスが割振りされる 一定期間でIPアドレスが変わる場合がある |
手動でIPアドレスを設定する必要がある IPアドレスは変わらない |
利用するには | DHCP機能が必要 ケースによってはDHCPの設定知識が必要となることがある |
IPアドレスの知識が必要 |
注意事項 | ネットワークプリンターやNASなどは固定IPアドレスを前提としている事もある |
手動で割り振りしたIPアドレスを台帳化するなど重複を防ぐ管理が必要となる |
利用用途によって異なりますが、一般的に以下の利用が考えられます。
一般家庭の場合、プライベートIPアドレスはDHCPによる動的IPアドレスが主流です。
最近はパソコンなどを買ってきてLANにつなぐだけでインターネットが利用できるケースが多くなっています。
このような場合は、DHCPによる動的IPアドレスが利用されています。
この状態で正常に動作していれば、動的IPアドレスのままで問題ありません。
インターネットに繋がらない、ネットワークプリンターに印刷できないなどの場合は、固定IPアドレスに変更が必要となる可能性があります。
繋がらないなどの場合は、使用している機器のマニュアルやメーカサイトで確認する必要があります。
(当社に問い合わせを頂いても製品や構成により異なりますのでお答えできません)
固定IPアドレスを使用する場合と固定IPアドレスと動的IPアドレスを併用するケースがあります。
ネットワーク通信やパソコン個別に厳密な管理が必要な場合は、全て固定IPアドレスを割振りします。
パソコンなどのIPアドレス管理を簡素化する場合は、パソコンは動的IPアドレスとして、サーバやプリンター、NASなどを固定IPアドレスとするケースなどがあります。
以下は代表的な確認方法となります。使用しているOSや機器により確認方法は異なります。
Windows7 の場合 |
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「スタート」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」 |
MacOS の場合 |
「システム環境設定」→「ネットワーク」 |
グローバルIPアドレスは、インターネットなどで利用されているIPアドレスです。
「IPアドレスとは?」をご確認ください
一般的なプロバイダー契約はグローバルIPアドレスが動的IPアドレスとなります。
以下は代表的な違いとなります。
動的IPアドレス | 固定IPアドレス | |
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IPアドレス |
インターネットに接続の都度、プロバイダーがIPアドレスを決定する |
事前にプロバイダーからIPアドレスが付与されており、IPアドレスは変わらない |
利用するには |
一般的なプロバイダー契約は動的IPアドレスが多い |
プロバイダと固定IPアドレスの契約が必要となる 利用しているプロバイダーによっては固定IPアドレスを取得できない場合がある |
メリット |
一般的にプロバイダー費用が低く抑えられる IPアドレスが固定となっていないため、IPアドレスをターゲットとした攻撃を受けずらい |
インターネット向けのWEBサーバ設置などが可能となる 外部に接続するとき、相手方のセキュリティなどにより固定IPアドレスが必須の場合がある 固定IPアドレスのため、ログイン履歴などを確認しやすい。(不正ログインなどを把握しやすい) |
デメリット |
インターネット向けWEBサーバなどを公開できない 固定IPアドレスが前提となっているサービスなどを利用できない 自分のIPアドレスが把握しずらいため、ログイン履歴などから不正ログインの把握が難しい |
一般的にプロバイダー費用が多く掛かる 固定IPアドレスのため、外部からの攻撃を受けやすい |
利用用途によって異なりますが、一般的に以下の利用が考えられます。
一般家庭の場合、グローバルIPアドレスは動的IPアドレスが主流です。
プロバイダー費用も抑えられ、動的にIPアドレスが変わることで安全性(攻撃などからの)も期待できます。
WEBサーバなどを設置する場合は固定IPアドレスの契約が必要となります。
単にインターネット利用の場合は、動的IPアドレスでも問題ありません。